2009年10月27日

参加者のおひとりから「脳死カフェ」(10/18)のレポートをいただきました

ここに全文引用いたします.

科学ひろば 「脳死カフェ」に参加して
10月18日 大井第二区民集会所 13:30〜16:00

9月に柳田邦男の「犠牲 わが息子・脳死の11日」を読み、インターネット
で脳死を調べていたところ、このサイエンスカフェが見つかり、参加を申

込みました。

これまでにいくつかのサイエンスカフェに参加したことがありますが、学
校や公的機関が主催のものであり、「科学ひろば」のように一般の方が主
催しているサイエンスカフェは初めてでした。

主催者、ゲストを含めて15名程の人数で、テーブルを囲むような形で参加
者がすわり、最初にゲストの高橋さきのさんから自己紹介と家族(母)の
脳死体験について、お話をお聞きしたうえで、今年の7 月13日に成立した
改正臓器移植法についての新聞報道を読んで、参加者各人がこの法律につ
いて賛成か、反対か意見を述べた。各人の意見は、はっきりと賛成、反対
は各々1〜2名程度で、おおまかには、脳死、移植を認めないわけではな
いが、法律には納得できないという意見が多かったと私には捉えられまし
た。

ひと通り各人が意見を出し合った後、高橋さんへの問いかけという形を中
心とした活発な議論が行われた。高橋さんは、先生が質問に答えるという
ような感じではなく、参加者と一緒に問題を考え、どう考えるべきかとい
うような筋道を示すような形で一つ一つの質問に丁寧に答えられ、今まで
に私が参加したサイエンスカフェとは雰囲気が異なるものでした。

脳死という問題は医療の進歩により、人工呼吸器ができたことと、移植技
術が進歩したことで発生してきた問題です。現在の医療技術では移植以外
には治療が出来ない病気の方が多数おられ、日本ではドナーが少ない為、
海外で移植を受ける方がいるというニュースも聞いたことがあります。し
かしイスタンブール宣言が発行されたことで、海外での移植は困難になる
可能性が高いので、今回の法改正が急がれたのかもしれないという意見も
あります。

今回の法改正にて認められたドナーの意思表示が無い場合、家族の判断で
臓器移植を可能にするのは、家族に大きな負担を掛けることになり、反対
です。ドナーになれるのは、はっきりとドナーの意思表示をした人に限定
すべきだと考えます。

私は法改正以前の問題として、厚労省を初めとした公的機関がドナーを増
やそうという努力をどれだけしてきたのだろうかということに疑問を持ち
ます。今回のサイエンスカフェに参加された方の中に移植そのものに反対
された方、自分はドナーになりたくないとはっきり言われた方の割合は少
ないものでした。世間一般も同様とは言えませんが、多くの人は意識を持
っていないように思え、脳死と移植医療について厚労省は広く説明と理解
を得る努力をすれば、ドナーの登録者をある程度までは、増やせるのでは
ないかと思います。

冒頭に述べました、「犠牲 わが息子・脳死の11日」の中に次のような文
章がありました。

「死を大事にするとは死にゆく時間を大事にすること」

この通りだと思います。死に行く者とそれを見送る者が死を受け入れる心
の用意ができるまでの時間を充分に持てるような医療の体制であってほし
いと思います。

2009年10月27日
斉藤 学


posted by K_Tachibana at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。